ハニー、俺の隣に戻っておいで
「ハンク、ちょっと出てきてこのロゴ見てくれよ。 これ、知ってる? 今日ちょっと仕事があってさ、 楽勝だと思ったんだけど、あと一歩のところでしくじっちまって。 そしたら、そいつ偉そうに警告マークなんか残しやがった。 むかつくぜ、本当に! でも何度かやってみたら、そいつ、国際的なハッカーらしいんだが」

「国際的なハッカー?」

それを聞くと、ヘンリーの眉間にしわが寄る。 そんな国際的なハッカーがこの街にやってきているとは初耳だ。 だいたい、THOはなぜそのことを知らなかったのか? 目下、国際的なハッカーは二人しかいないが両方ともTHOに所属している。

何らかの答えを得るため、ヘンリーはその知り合いの国際的なハッカー二人にロゴを送り、聞いてみた。 彼らはロゴを見ると顔色が変わった。 そして、その相手は避けるべきで、そのロゴがまた現れたら張り合わない方がいいと忠告した。

さらに、そのハッカーは二年前に現れた世界の新星で、コードネームはエルクと呼ばれ、最高レベル7を上回る腕前の持ち主だと付け加えた。 そのロゴは、その人物のユニークな表現だった。 このロゴを見たら、その二人でさえもさっさと諦めてしまうのだ。 理由は...

THOはまだその人に勝ったことがなかった。

ヘンリーはその知らせをグループに送り、あっという間に白熱した議論を引き起こした。 彼らとしては、二人の国際的なハッカーでさえ敬遠させるような人物は崇めるほかなかった。

まだ驚いているポールはグループにメッセージを送ったが、まるでその国際的なハッカーに読んでもらうためだというように、 「私を解放してくれてありがとう。これからはあなたを崇拝します」と書かれていた。
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