ミルフィーユ王子はキュン死しそう
「待って、うるるん。
お願いだから、行かないで」
な、、、なぜ?
「キミに伝えたくて……」
「……えっ?」
「今朝も、
お庭の手入れをしてくれていたんでしょ?
寒いのに、いつもありがとう」
お礼を……言われた……??
「たっ、
たいしたことはしていませんから」
「僕ね、このガーデンが大好きなんだ。
お花たちが、イキイキと咲いているでしょ?
これもみんな、うるるんが
お花に愛情を注いでくれるお陰だね」
ひぇい? 褒められた?
最高に嬉しすぎて、
気絶してしまいそうです!!
「そんな、そんな。仕事ですから。
それでは私はこれで」
キュンが飛び跳ねすぎて倒れる前に
今度こそ猛ダッシュ!と、
行くつもりだったのに……
「だから待ってってば」
アメリ様の白くて長い指が
私の手首を掴んできて
手の平から
アメリ様の熱が伝わってきて
「ひゃひゃっ!」
私は大パニック。
脳も体も、固まってしまった。