かわいい彼は吸血鬼(仮)【期間限定公開のはずだった】

かわいい彼の正体

―――ピピピピピピ.........ピッ―――

｢んん...｣
朝を知らせる目覚ましの音にそっと目を開けると視界に
入ってきたのは彼の顔。

ふわふわの茶髪に真っ白な肌。だぼだぼのスウェットに

よる萌え袖効果でかわいさが上乗せ済みである。思わず

頬が緩みそうになるような寝顔だ。

......こわっ

じーっと見つめていると彼の眉間に微かな皺がよる。

｢んんー.....｣

少しだけ開いた目を眠そうにこすり、｢ふわぁ｣と欠伸を

するとようやく開いた目は私の方へと向けられた。

｢なっちゃん、おはよ｣

｢...はよ｣

私の返事を聞いて幸せそうに微笑む。その姿はまるで天

使。





だが、その姿に騙されてはいけないのである。