政略結婚のはずですが?~極甘御曹司のマイフェアレディ計画~
WEBショップの話はもう少し目鼻がついてから零士さんに話そうと思っていた。
――自分のブランドを立ち上げる。
その夢はまだ諦めていない。
商業ベースは難しいだろうから、とりあえずは個人のWEBショップでぼちぼちとやろうと計画していた。

「それは楽しみだ」

零士さんが私の髪を撫で、再び額に口付けを落とす。
全部説明し終わると、ちょっと興奮気味に話しすぎたかなって、恥ずかしくなった。

「素敵な結婚式にしような」

「はい、そうですね」

私の髪を弄ぶ零士さんは、幸せそうに笑っている。
その笑顔で胸の中が温かくなった。
……もっと、もっと零士さんにこんな顔をしてもらいたい。
そのためだったら私は、どんな努力でもしよう。
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