あの日に交わした約束は、思い出の場所で。
遥とは家が近所だったこともあって、小さいときからずっと一緒にいた。

小学校は一学年一クラスしかない小さな学校だったから、クラスも登下校ももちろん一緒だった。

泣き虫で弱虫だった私の面倒をよく見てくれていた。同い年なのにお兄ちゃんみたいな存在でもあった。

上級生にからかわれたときは私の前に立って言い返してくれたし、運動会のかけっこで、転んでビリになってしまったときは泣き止むまでそばにいてくれた。

近所の犬が飛び出してきて追いかけられたときには手を引いて一緒に走ってくれた。

思い返すと、遥はどんなときでも私のそばにいた。
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