君の笑顔〜アナザーストーリー〜
「もしもし!」

「もしもし〜?松田ぁ!?ちょっと話があって…」


いつもの明るい声。

空っぽの俺の心はだんだん満たされていく。


話って…なんだろう?


「どうした?」

「誕生日…暇?私の誕生日祝ってくれたから、松田の誕生日祝ってあげる!」


もっと心が満たされた。

こんなにも嬉しいことってある!?

人生で初めてだよ、俺の誕生日祝ってくれるなんて…


電話を切った後も俺の心は温かかった。

なんともいえない温もりに溢れている。


俺の誕生日は舞岡さんが友達から車を借りて迎に来てくれるそうだ。

プレゼントは何がいいか聞かれたけど、突然すぎて思い浮かばなかった。

多分…俺もあの時の舞岡さんと同じ気持ちかもしれない。

祝ってくれるだけで…一緒にいてくれるだけで充分だ。
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