表面上はクールな執事(ヤンデレ)が私を溺愛中
「……え?」





(こころが病院に行け、と俺に仰られた。

 つ ま り

 それは、こころが俺を心配してくれている、という事!



 あぁ、ありがたき幸せ。

 神様仏様でもなんでも。

 この世に生を与えてくださりありがとうございます……)







 ……やばい、この人末期だわ。

 表情は貼り付けたような笑顔なのにとんでもない思考回路……。




「……病院、ですか?

 私は至って健康ですが……」








(なんでこころが俺の心配をしてくれてるのか、

 すごく気になる、凄く)







「……私、今日、誕生日」


「……」

(こころ、もしかして……)




「私の心、読めてますか?」





「……えぇ」









「……左様ですか」







(うわあああああああああああ……ッ、

 人生終わった、

 神様仏様でもなんでもなんでもなんでもッ!

 お助け下さい!

 まだ! こころの近くに居たい!!!

 クビだけは勘弁!!!)













「……別に、クビになんてしないわよ」






「え?」











「そ、の……。
 恋慕われるなんて、初めて、だから……!」











「……はい」





(こころが珍しく照れている、だとッ!?

 可愛い、可愛い、可愛すぎる!!!

 顔が真っ赤……。

 可愛いの権化……!)







「……あのねぇ!」








「……はい?」

(あれ、こころキレた……?)










「いちいちいちいち私が恥ずかしいこと考えないでよッ!

 照れるでしょうがぁ!!!」














「……ッ!」

(尊い……。

 最高の、人生だった……)













「執事〜!?!?!?」








 本当に病院に行くことになった執事。

 ……まじか。

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