堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます

31.エピローグです

「団長、ご結婚おめでとうございます」

 お茶をコトリと執務席の机の上に置きながら、副団長であるサニエラから事務的に声をかけられた。

「ああ、ありがとう」
 とりあえずそう言っておくジルベルト。彼に歯向かうと何をされるかわからにとことが我が部下ながら恐ろしい。

「それで、式はいつ頃行う予定ですか?」

「それを今、考えている」

 グリフィン公爵の悪事が明るみになったと思ったら、芋づる式でずるずると他の悪事とか悪党とかまでもが明るみになってしまった。
 通常の騎士団としての護衛や警備の他に、それらについても対応しなければならず、間近では長期の休みが取れそうにない。
 早くて半年後か? と、悩んでいる。つまり、結婚式も半年後までお預けらしい。

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