堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
「ちなみに、今年の最終学年から騎士団の入団はたったの四人だ」

「え、四人ですか? 第零には?」

「まだ配属は決まっていないが、いいところ一人だな。下手すれば零だ」

「第零だけに」

「誰が面白いことを言えといった? それにそんなに面白くもない」

「すいません」

 学院に生徒として潜入するということと、さらにその潜入先が二つ年下の学年であるという事実が、エレオノーラの思考を奪ってしまったようだ。
< 390 / 528 >

この作品をシェア

pagetop