堅物騎士団長から妻に娶りたいと迫られた変装令嬢は今日もその役を演じます
だがそれに気付かないようにしたジルベルトは言葉を続ける。
「ああ、サニエラ。諜報部で思い出した。先日頼んだエレオノーラ嬢の調査の件だが。諜報部の人間についての内容は機密事項だから、けして口外しないようにと。私が調査依頼したことが、すでに諜報部では把握済だった。先日の呼び出しは、その件だ」
嘘ではない。ちょっと、話を省略しているだけで。
「その件でしたか。てっきり、婚約の件の確認かと。まあ、その件につきましては承知しております。彼女からそのように言われましたので」
彼女? とジルベルトは思ったが、深く突っ込むのはやめた。きっと誑し込んだ相手のことだろう、と察する。
そしてジルベルトは、明日の件をどうやってダニエルに切り出そうかと考えていた。こちらも気が重い。むしろダニエルを巻き込んでしまえばいいのか。もしかするとこのサニエラよりは親身になって相談に乗ってくれるかもしれない。
と同時に、エレオノーラは快く引き受けてくれるだろうか、という想い。彼女のことだから、にっこりと笑って「いいですよ」と言ってくれるに違いない、という希望。
「ああ、サニエラ。諜報部で思い出した。先日頼んだエレオノーラ嬢の調査の件だが。諜報部の人間についての内容は機密事項だから、けして口外しないようにと。私が調査依頼したことが、すでに諜報部では把握済だった。先日の呼び出しは、その件だ」
嘘ではない。ちょっと、話を省略しているだけで。
「その件でしたか。てっきり、婚約の件の確認かと。まあ、その件につきましては承知しております。彼女からそのように言われましたので」
彼女? とジルベルトは思ったが、深く突っ込むのはやめた。きっと誑し込んだ相手のことだろう、と察する。
そしてジルベルトは、明日の件をどうやってダニエルに切り出そうかと考えていた。こちらも気が重い。むしろダニエルを巻き込んでしまえばいいのか。もしかするとこのサニエラよりは親身になって相談に乗ってくれるかもしれない。
と同時に、エレオノーラは快く引き受けてくれるだろうか、という想い。彼女のことだから、にっこりと笑って「いいですよ」と言ってくれるに違いない、という希望。