お兄ちゃんが好き

両想い

「待って、咲良。
 俺は、ずっと、咲良が好きだった。
 でも、家族だから自分の気持ちを抑えるのに必死だった。
 高校生になった咲良は、可愛くて、どんどん気持ちが膨らんでいった。
 耐えられる自信がなくなった。
 咲良の近くにいるのが苦しくなった。
 亮と付き合ったって知ったときは、ホッとした。諦めれるって。
 でも、できなかった。
 この前、遊びに来てくれた時も、必死で抑えた。
 俺は、咲良が好き。」

 手を思いっきり引かれ、兄と向き合った。
「お兄ちゃん。」
涙が止まらなかった。
キスをされた。
胸がギューっと熱くなった。
『もっと、もっと、貴方に触れたい。』
と思った。
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