オトメは温和に愛されたい
「お、そういうの、いいな。俺、お前に管理されたいな」
 とか!

 斜め上の返事を小声で耳に吹き込まれて、私はゾクッとする。

「財布の紐握っとけば男は自由にフラフラ出来ねぇからな。効果的だぞ、音芽(おとめ)
 って追い討ちをかけてくるの、何なの!?

 って、今はそうじゃなくて!

「だったら! 余計に言わせてもらいます! ペアリングもう(ワン)セットは却下です!」

 ビシッ!と言ってやったの。
 もぉ、ホント温和(はるまさ)ってば子供なの!?

 でもこれで引き下がってくれるよね?

「……分かった」
 ようやく諦めたように温和(はるまさ)がそう言ってくれてホッとしたのも束の間――。

「じゃあペアリングはいいんで……7号サイズの指輪ですぐ持ち帰れるの、見せてください」
 
 って、温和(はるまさ)ちっとも分かってない!

「だからっ! ダメだって、温和(はるまさ)!」

 店員さんにそんな提案をした温和(はるまさ)の袖をギュッと引っ張ってメッ!て眉根を寄せて見せたんだけど。
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