オトメは温和に愛されたい
「担任してたら……お前、絶対無理するから……。()()――耐えらんねぇんだよ」

 私を包み込む温和(はるまさ)の腕が震えているのは、きっと気のせいじゃない。

「知らないうちに無理をさせて、お前と子供にもしものことがあったら……俺は絶対自分のこと、許せなくなる。――だから、頼む。……な?」

 温和(はるまさ)……。

 私は温和(はるまさ)のお願いに小さくうなずいた。

***

 来年度は妊活をしたいので、妻は担任から外していただけると助かります、と温和(はるまさ)校長達(うえ)に掛け合ってくれたのが、2学期に入ってすぐの9月。
 結婚式から1ヶ月ちょっと過ぎた頃だった。

***

 そして、今――。

 3学期も終盤になった3月の初旬。
 もしすぐに妊娠出来たとして、担任をしている間には、つわりなどの影響は出ないだろうと言う頃合いになってやっと。
 温和(はるまさ)が「そろそろいいか?」って言い出して。

 冒頭に戻ります――。
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