初めての入院
まんまる
ある日、お母さんが起きてみると、

けいの身体中がふくれていることに

気づきました。


もともと、少しぽっちゃりしてましたが、

今の身体はまるで風船のようにパンパン。

とくに、顔はほっぺたがおたふく風邪の

ようにふくらみ、まん丸な顔になってます。


けいは、お菓子が大好きでした。

なかでも、チョコレートが大好物。

お母さんは、けいが甘いものばかり食べているせいで、
こうなったんだと考えました。


それから、けいは我慢して甘いものを食べませんでした。

大好物のチョコレートも家からひとつも、なくなりました。

ずっと、けいは我慢を続けました。

だけど、身体は変わらずふくらんだまま。

ぜんぜん元に戻りません。


これはおかしい、お母さんは思いました。

そして、お父さんに相談をしました。

お父さんは明日、けいを病院に連れていくように言いました。


次の日…

お母さんはけいを連れて病院に向かいました。

でも、けいの住んでいる町には、風邪とかおなか痛とか、

簡単な病気を治してくれる小さな病院しかありません。


お母さんは、けいの手を引っ張って、バス乗り場まで歩きました。

けいは、ふらふらとしんどそうに歩いていました。


それから、一時間くらいバスに乗っていました。

バスに乗っている間、けいは窓から少しだけ顔を出して、外の景色を見ていました。

初めてみる建物がいっぱいでわくわくしました。

窓から冷たい風が入ってきましたが、それを忘れるくらい夢中で外を見てました。
< 1 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop