SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
危険なトラップ~航side~
*******
俺と桐谷は槇村先生に付いて行った。
向かった先は院長室。

でも。俺達を待っていたのは院長ではなく、白石会長と吉良だった。

「藤堂…」

「航君…」
俺は二人の姿に小首を傾げながら槇村先生とソファに座った。

「あの…これは…?」
「・・・驚いたか?」

「はい…」

「…吉良君の頼みで、俺は彼に協力をしている…」
「協力?」

「吉良君の護衛の中に二十四年前…小久保大使夫妻を殺害した犯人が居るんだ。その犯人をあぶり出す為の罠を張ろうと思っている。その罠を張る為には君達夫婦の協力も必要なんだ…」

「俺達夫婦って…葉月は…」

「…君の奥さんは二十四年前に起こった事件の記憶を戻してしまった…犯人からすれば…それは不都合なコトだ・・・」



< 147 / 160 >

この作品をシェア

pagetop