キミは掴めない。
もちろんわたしでもアキちゃんでもない高めな声は、聞き覚えがある。
アキちゃんと2人揃って振り返ると、そこにいたのは。
「千尋ちゃん!?」
「……手塚」
「みっちゃん……と、望月先生っ!?」
目をまん丸にしてこちらを凝視する千尋ちゃんの姿。
「あれっ!?1時に駅前待ち合わせじゃ……」
「あー、うん。楽しみすぎて早く駅に着いちゃって。だから驚かせようと思って来ちゃったんだけど……」
そう言いながらジーッと見つめるのは、やっぱりアキちゃんの存在。
「あー……、手塚。変な想像すんなよ?」
困ったようにガシガシと頭を掻きながら、アキちゃんはそう言った。
いくらアキちゃんを諦め中とは言っても、その言葉には少しズキンとくる。