そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
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 海綿は「海綿」という生き物の「死骸」なのだと何の気なしに教えたら、花々里(かがり)が酷くそれに触れることを躊躇(ためら)うようになってしまった。

 そのさまが、プルプル震える小動物みたいに可愛くて。


 そもそもが、浴衣姿(ゆかたすがた)と言うだけで無条件にいつもの何割増も愛らしいというのに!


 そんな姿で無防備にも転びそうになった花々里を支えて、どさくさ紛れに無理矢理抱き上げた時、俺は自分を抑えるのにかなり一杯一杯だったんだ。


 だって花々里(かがり)は下着を身につけていなかったからね。

 それに気付いた瞬間、俺がどれだけ動揺したかなんて、キミは思ってもいないんだろうな。

 さすがに下は履いているようだったけれど、(ブラ)がないから……柔らかなふくらみの感触がね、その……結構しっかりと手に伝わってきて……。

 花々里(かがり)は妙なところで真面目なところがあるから。あれにしたってきっと、単に和装にブラは合わないとか考えてのことだったんだろうけど。

 濡れてしまったら浴衣の布地が肌に張り付いて良くないかも?とか考えられない無防備なところが、何ともキミらしいというか。

 それが可愛くもあり、同時に他の男の前でもそうなんだろうか?と考えさせられて、妙に落ち着かなくなってしまったんだ。


 花々里(キミ)は俺の許嫁(モノ)なのに、って。
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