そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜

【side:Yoritsuna Mikimoto】

 俺が初めて花々里(かがり)に会ったとき、あの子はとても腹を空かせていた。


 別にご飯が与えられていなかったわけではないというのは、花々里の母親から自分が早く帰れない日は、シッターを雇って夕飯の支度などをしてもらっている、という話を聞かされたから知っていた。




 それでもシッターに馴染まずひとり寂しそうにしていることの多かった花々里を心配していた母親(村陰さん)に、俺は名乗りを上げたんだ。



 俺が行ってみてもいいですか?と。


 花々里(かのじょ)の父親の葬儀の時に見かけてからずっと、俺は何故だかあの女の子のことが気になっていた。


 何であの子のことが頭から離れなくなってしまったのか、俺自身よく分からなくて。


 村陰(むらかげ)さんの話のなかでしか知らないご主人とお嬢さんを見てみたかったからと言う、ある意味稚拙な興味本位で葬儀に出てしまったことへの罪悪感か。


 それとももっと違う何かなのか。
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