そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
 と――。

「ひゃあっ」

 結局見かねた頼綱(よりつな)にぐるぐる巻きのまま抱き上げられてしまった私は、そのまま彼の膝の上に横抱きに抱き抱えられてしまう。

「あ、あのっ」

 手も足も出ないとはまさに今の私の状態を言うんだと思う。

 これ、簀巻(すま)きにされた感じになってますよね?

 布団にガッチリと両腕をホールドされて、さっき自分で巻きつけた時はここまでじゃ無かったのに、と思いながら頼綱を見上げたら、意味深に瞳を細められた。



「さて、では早速()()について説明してもらおうかな」
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