天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~


「だから許婚の話は破棄にしてほしいの」

「…なぜだ?」

「他に好きな人がいるの。その人とじゃなきゃ婚姻は出来ない」

「誰だ?」


…まさか。

ドクンドクンと鼓動が早くなった。

嫌な思いはいつかの新月の日を思い出させた。


「紅蓮よ」

「…」

「彼を愛しているの…ごめんなさい。月影」

「駄目だ…」

「月影…」


月影はゆっくりと立ち上がり白蘭に近づく。



< 21 / 258 >

この作品をシェア

pagetop