天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
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【天界】


天女の姿を取り戻してからというもの白蘭は笑わなくなってしまった。


朝議前に会った時も、どこか寂し気で儚く今にもいなくなりそうだった。


紅蓮の火炎術は脅威的だな。防御したのに裾を焼くとは。


玲心との血の盟約のおかげで月影は紅蓮に手出しは出来ない。


紅蓮業火をあのまま放たれれば危ないところだった。


しかし紅蓮は情に厚くそれに賭けたのだ。


予想通り紅蓮業火は放たなかった。


…甘いな。


昼過ぎには政務も終わり約束通り白蘭と茶でも飲もうと天后宮に向かった。



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