HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
護った命の代償

~達生side~

一ヵ月前・・・
白石邸
白石家の毎年の恒例行事・花見での席だった。

「達生お前…今度のお見合い相手とは何が何でも結婚するんだ!いいなっ」

父さんが俺に缶ビールを渡しながらそう言い放った。

「兄貴も三十五歳。四捨五入すれば四十歳…年貢の納め時ね…」

隣でチューハイを飲んでいた上の妹の奈有が呟いた。

「うるさい…黙れっ…それよりも相手は誰なんだ?」

「大学時代の後輩・小泉の娘だ…」

「えっ?」

俺は絶句した。

「貴方…達生…小泉さんの所の娘と・・・」

「何かあったのか?まさか…達生お前…小泉さんの所の娘さんに変な事を…」

「してねぇよ!」

俺は声を大きくして弁解した。

父さんはあの事件をすっかり忘れていた・・・





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