HONEYHOLIC(2)運命ウエディング~身代わり見合いの代償は溺愛~
私と逢沢さんは無言で廊下を歩き、エレベーターホールに向かった。
私の足取りは重かった。
出来ればこのまま逃走したい。
三週間も音沙汰無しだし、あの見合いはなかったことにされていたんだと自分で思っていた。
見合い相手の白石社長は違った。
「あの…私は何処に連れていかれるんですか?逢沢さん」
長い沈黙を破り、相沢さんに問いかけた。
「最上階の幹部フロアですよ…小泉さん」
「ちなみに幹部フロアの何処ですか?」
私はもう一度逢沢さんに訊いた。
「社長室ですよ。
社長が貴方に用があるそうで・・・」
「用って…三週間前のお見合いの件ですよね…」
「詳しい事は存じ上げておりません。私は唯貴方を連れてくるように指示されただけです」
逢沢さんがそう答えると目の前のエレベーターが停止して、私たちに向かって扉を開いた。
「乗ってください…小泉さん」
乗りたくないけど…乗るしかなかった。
私の足取りは重かった。
出来ればこのまま逃走したい。
三週間も音沙汰無しだし、あの見合いはなかったことにされていたんだと自分で思っていた。
見合い相手の白石社長は違った。
「あの…私は何処に連れていかれるんですか?逢沢さん」
長い沈黙を破り、相沢さんに問いかけた。
「最上階の幹部フロアですよ…小泉さん」
「ちなみに幹部フロアの何処ですか?」
私はもう一度逢沢さんに訊いた。
「社長室ですよ。
社長が貴方に用があるそうで・・・」
「用って…三週間前のお見合いの件ですよね…」
「詳しい事は存じ上げておりません。私は唯貴方を連れてくるように指示されただけです」
逢沢さんがそう答えると目の前のエレベーターが停止して、私たちに向かって扉を開いた。
「乗ってください…小泉さん」
乗りたくないけど…乗るしかなかった。