君とベビードール
それって、まさか…?
「思い知ったよ。僕は紅湖がいなきゃ駄目なんだ。…もう、どこにも行かないでよ。僕の隣にいてよ…。」
「ずっとずっと、僕が紅湖を守っていくから、もう不安にさせたりしないから。」
その准さんの表情に、胸がいっぱいになった。
あたしの左手の薬指を撫でて、あたしの髪も撫でてくれた。
その暖かさに、思い切り頷けば、
「幸せにするよ。」
柔らかな声が響いた。
「ところで君。昨日はどこにいたんだい?」
「―ん~?秘密。」