夢のつづきを君と歌う
「──あ、お前って『ノア』って知ってるか?」
ハッ──!!
あぁー……。
ホント最悪……。
いちいち思い出すなよ、私ってば……。
「そのくらい知ってるよ」
「ははッ!だよな!!
知ってなきゃ、日本人じゃないってな!」
「そうかもね」
「“そうかもね”じゃなくて、知ってるのが当たり前なくらい有名だろ!?」
「そう、だね……」
確かにそうだった。
私たちの世代までなら誰でも知ってるくらい、『ノア』は有名だった。
そんなの1年前の話しだけどね。