大瀬良くんはクールな王子様。
「修司さん、大丈夫よ。これ全部私のヘソクリで払っておいたから」





そういうことじゃなくてっ……。





というか、へ、ヘソクリ……。





お父さんも驚いているし……お母さん、色んな意味で凄いっ……。





でも、お母さんの仕事柄からして、ヘソクリだけでこんなお家が建てられるのには、納得がいく。





お母さんの家系は何故か代々ピアノ先生。





ピアノの先生だけでもかなりの収入なのに、ヴァイオリンもしようと言い張ったため、凄いお給料。





「あんまり私をなめない方がいいわよっ」





お母さん……あはは……。





お母さんに苦笑いを返す。
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