魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
「あら、お婆さん、こんにちは」
エリィが、先に気が付いて
声をかけた。

「あの・・昨日のお礼を・・
したくて」
グラゴールが唾を飲み込んで、
しわがれた声で言った。

「そんな事、
気にしなくていいのに」
エリィはハーブの葉っぱが、
いっぱい入ったかごを持って、
近づいてきた。

「これから、ハーブのお茶を入れますけど、一緒にいかがですか?」
グラゴールはうなずいた。

「神殿のお参り、広くて大変ですものね。さぁ、どうぞ」
エリィが、神殿の裏口の木戸を、
開けてくれた。

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