魔法の恋の行方・ドラゴンのヘタレ純愛・シリーズ6(グラゴールとエリィ)
「とにかく、グレーズの言った通り、倒れていたので連れて来た
ということでいきましょう。

こちらのお方が目覚めたら、
私のほうでお話をしますから」

グラゴールが、毛布をかぶりながら、椅子をベッドのそばに
引き寄せて座った。

「今晩は心配だから・・
俺がついている」
グラゴールが小さな声で言った。

「わかりました。
でも旦那様、
お目覚めの時に旦那様を見たら、
びっくりなさるでしょう。
早朝には、お戻りになってください」
アンナは渋々答えた。

アンナが扉を閉める時に、振り向くと
グラゴールは、体を折るようにかがめて、
その指でそっとエルフの髪を、なでていた。

かなわぬ恋・・

アンナはふっとため息をついて、
扉を静かに閉めた。
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