初恋グラフィティ
08 三度目の正直

「志保…」




ユキちゃんはしばらく私の顔をじっと見ていたけれど、




「別にそんな気ぃ遣ってくれなくていいよ…」




そう言いながら清算機にお札を入れた。




そして支払いが済むと、私の方を振り返りもせず、そそくさとドアの方へ移動した。




「帰ろう」




ユキちゃんはドアを開けた。






…ショックだった。




ううん、


ショックと言うより失望だった。




大好きなユキちゃんに自分全部を否定された気がして、私はベッドからすぐに立ち上がることができなかった。



心と体が重かった。




せっかく勇気出して言ったのに、また拒まれちゃうなんて…(泣)。



私、今度こそどんな顔してユキちゃんに接すればいいかわからなくなるよ…。



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