初恋グラフィティ
けど、
そんなことに今頃気づいてももう遅くて…。
私は恭平さんに本当のことを言って謝るしかなかった。
「ごめんね…。ユキちゃんには定期演奏会のチケットを10枚も買ってもらったし、毎朝学校まで送ってもらったりしてるから、そのお礼にチョコレートでも渡そうかなって思ってたんだけど…、私…、ユキちゃんにあげる分と恭平さんにあげる分を間違えちゃったみたい…」
けれど恭平さんは納得できなかったのか、イライラしたように頭をかいて言った。
「つまり君は幸男にまだ未練があるってことか」
「えっ…?」
全てを見透かされているような気がしてドキッとした。
「だってそうだろ…?あいつのためにこんなチョコなんか用意して…!」
そう言うと恭平さんは、チョコレートの包みをバサッとゴミ箱に投げ捨てた。
「もしかして志保ちゃん、まだ幸男と続いてたりするわけ…?」
「えっ…」
恭平さんの目は完全に怒っていた。
「違っ…、そんなことないよ…」
私は再度弁解しようとしたけど、恭平さんは私の両腕をつかむと、その場に私を押し倒した。