夏の風


今日だって、あたしの所為で丈流くんは仲間や先輩を殴った 



あたしの存在は、丈流くんには迷惑なんだ 



さよなら…しなきゃ 



「丈流くん…わかったから…もう行かないよ」


「そっか…ごめんな」


丈流くんは優しくあたしの頭を撫でた 


大きな暖かい手を感じながら 


「丈流くん…最後のお願い聞いてくれる?」


「ん?」


「キス…してほしい…川島先輩のキスを消して!!」


丈流くんは返事もせず、あっという間にあたしの頭を抱えキスをしてくれた 


最後のキス 


長く…少しでも長く… 






夢ようなキスを最後にあたしの夏の恋は終わった 






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