ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。

「はっ、はははは」


お腹を抱えて笑われた。

えっ。
チェリーボーイってのを知らないの、そんなに恥ずかしいことだった!?

そう思ったら、急に顔が熱くなってきちゃった。


「真っ赤になってる桃ちゃんかわいー」


ずいっと身を乗り出して、私の顔を覗き込んでくる。


か、可愛い!?

それって私に形容されるべき言葉じゃないのでは……!

はずかしくて両手をほっぺに当てて覆い隠す。

真柴くんて、目が相当悪いみたい。


「い、いやっ、そんなことは……」


この返し、合ってるかな?

伊緒くんだったら、なに真に受けてんの?って突っ込まれるに決まってる。

思わずあたりをキョロキョロしちゃうけど、特進クラスの伊緒くんがここにいるはずもなくて。

それはそれで悲しい……。


これから1年、伊緒くんのいないクラスで頑張らなくちゃいけないんだ。
ちがう! 3年間だ……。
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