ずるすぎる幼なじみと甘々ふたりぐらし。
LOVE♡2

伊緒くんの嫉妬


「おっはよ~」


教室に入ると真柴くんはもう来ていて、自分の席から手をひらひら振ってきた。


「お、おはよう……」


こういう軽いノリにはまだなれなくて、おどおどしてしまう。

中学にはこういう雰囲気の人はいなかったし、ちょっと気おくれしちゃうんだ。


カバンからペンケースなどを取り出しながら教室内を見渡すけど、美雪ちゃんはまだ来てない。

入学式の次の日だし、まだ輪という輪は出来てなくて、席が前後の人としゃべっている人が多かった。


新しい友達、作らないとね!  

前の席の女の子に話しかけてみようかな。


「あの……」

「あれーっ? モモちゃん、今日なんか雰囲気違くない?」


伸ばした手と私の声は、横から飛んできた真柴くんの声にかき消されてしまった。


もう~っ……!
タイミング悪〜っ。
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