元探偵助手、転生先の異世界で令嬢探偵になる。
エピローグ




 ダグラス家の屋敷に帰ると、シエラは屋敷の人間総出で迎えられた。


 ラドクリフ侯爵が偽装すると言っていた事故現場は既にしっかり整えられていたらしく、シエラの乗った馬車が崖下に転落したという話が家に伝わっていたそうだ。

 両親は涙を流してシエラの無事を喜んだ。


 ラドクリフ侯爵のこと、それからルシウスに助けられたことを簡単に話すと、父は何度も何度も感謝の言葉を述べた。そして夜も遅かったということもあり、彼は一晩泊まっていくことになった。


 シエラは、せっかくだからもう少しルシウスと話をして改めてお礼をしたいと思い、夕食を食べた後に彼の姿を探した。だが、見つけたルシウスは応接室でシエラの父と何やら物々しい雰囲気で話し込んでいた。

 話が終わるまで自室で待っていようと思ったものの、今日一日いろいろとありすぎたせいですっかり疲れ切っており、シエラは横になった瞬間に眠ってしまった。




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