嫌いだったのに好き

言いなり

「消して。」
「嫌です。認めるんですね。」
「はい。でも、言わないで下さい。
お願いします。部長に迷惑かかるんで。」
「へー、早川さん、部長のこと好きなんだ。遊ばれてるだけなのにね。」
「いいの。知ってるから。」

「じゃあ、誰にも言わない代わりに、俺の言いなりになってくださいね。」
「嫌だ。」
「じゃあ、バラしちゃいますよ。
部長どうなるかな?」

「・・・わかりました。」
「じゃあ、また、月曜日ね。早川さん。」
「はい。お疲れ様でした。」

羽山くんのいいなりになる日々が始まった。

『あんな最低な奴のいいなりなんて、最悪。でも、我慢するしかない。』
アパートに帰っても、モヤモヤしていた。
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