義弟が『俺、異世界賢者の転生者だ』と言い出した【中編】
 にこっと、ますますイケメンに磨きがかかってきた和樹がいつもよりも緩い表情を作って話しかけてきた。
 ドキン。
 ドキンじゃないよっ。
 ひぃーっ。
「だ、だ、だ、誰、誰なのっ!」
 背筋が寒くなる。
 いや、気持ち悪いというか、違和感というか、なんだか……。
 いつもの和樹だけど、和樹じゃないっ。かわいい和樹がどこか遠くに行っちゃったみたいな恐怖。
「ほらな、先輩なんて呼ばれない方がいいだろう?」
 和樹の手が私の頭にのった。
 コクコクコク。
「はい。いいです。結梨って呼び捨てで結構です」
 和樹がニヤリと笑う。
「でも、さっきみたいな顔もいいね」
 え?
 さっきみたいな顔って、私、どんな顔した?
「明日からもよろしく。結梨セ、ン、パ、イ」
 ドッキィーン。
 ひーっ、心臓に悪いってば!
「もうっ、和樹ぃ!二度と先輩って呼ばないでよっ!もし読んだら和ちゃんって呼ぶからね!」
 ぷんすかっ。
「和ちゃんはやめろ」
 ぷにぃーん。
「ほ、頬っぺたひっぱりゅにゃっ!」
「ふっ。可愛い顔」
 ちくしょーっ!
 笑ってやがる。
 人の顔見て、なんか、すげー楽しそうに和樹は笑ってやがる。
 可愛いって、頬っぺた引っ張られた私の顔、一体どうなってんの?!







==============
おしまいです。最後までご覧いただきありがとうございました。
第二部、時間があれば書きたいです。先輩と和樹で地球を守るんです。










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