クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

そう思うけど足が動かない。



「もしかして………愛華か?」



聞きなれた声が私の名前を呼んだ。


え?
今、気づいたの!?


秋葉くんの方に視線を向けるとじーっと私を見ている。


あ………髪型がいつもと違うから気づかなかったんだ。………じゃなくて!見てないで助けて!お願いだから!


目でそう訴える。


自分ではどうにもできそうにないから秋葉くんが助けてくれないと私、死んじゃう!



「あ?お前ら知り合いか?もしかして、秋葉の〝姫〟か?」


「は?姫?」



一体なんのこと?


誰か私にもわかるように説明してくれ。わけのわからない単語を並べないでくれ。



「違う。愛華は関係ない」


「へー?」



金髪くんは意味ありげにニヤッと笑うと、



「じゃあ、俺がコイツを姫として族に迎えてもなんもないってことだよな?」



と、とんでもないことを言い出す。
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