秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
冷たくそう言う琉夏くんは、目線はこっちに向けずに自分のペースで料理を食べ進めている。
机の上にはスマホ。
さっきからひっきりなしに届くメッセージをチェックしている。
……やっぱり琉夏くんは苦手だ。
「そりゃそうだよな。寧々ひとりで家に置いておくなんて、ご両親は心配に決まってる」
グサリ、と刺さったトゲをやんわり抜ていくれるのは、優しい声。
琉夏くんの言葉なんてなかったみたいに、肯定してくれる刹那くんのセリフ。
「あーま」
琉夏くんが放った一言に、またぴりりと凍り付く。
それは、口にしたお料理のことなのか、それとも……。
刹那くんは「チッ」とかすかに舌打ちする。