雨降り王子は、触りたい。



「……俺、チカの思惑通りまんまと体質なおしたいって思ったわ。」



きっとこの体質がなおらない限り、チカはずっと自分を責め続ける。

…それに。

俺だってチカみたいに、雨宮に────触れたい。



「努力してみるから。だからもう謝んないって約束して」



触れたいなんて、思うのは。

嫉妬してたってことは。



『………わかった。ありがと。』



やっぱり俺は、雨宮のこと────。


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