カラフルハート


その夜……


「どうしよう!ねえ!どうしよう!?」


蘭・春陽と、グループ通話をしていた。

興奮した気持ちがおさまらず、居ても立ってもいられなかった。


『つまり〜…鍛治っちの言い分は、しーちゃんに好きになってもらうために、これからアタックするから覚悟しとけよって感じ?』

『いやいや…両想いなのにアホらしくない?
てゆうか鍛治鈍感すぎる。もはや中身おじいちゃんだわ』

「おじいちゃん……」


確かに言われてみればおじいちゃん並みの貫禄はある。
懐のでかさ、包み込むような優しさが空気として見える。

それでいて周りに自然と溶け込めるマイペースさん。

鍛治くんの顔が頭に浮かんで、好きだ〜〜…となってしまった。


『まあそれはさておいてもさ、どうすんの?雫さん』

「そりゃ、告白したい……鍛治くんの恋人になりたいよ」

『でもでも、鍛治っち本気出してくれるんでしょ?
しーちゃん見たくない…?鍛治っちの本気」

「それは……」


見たくないと言えば嘘になる。

鍛治くんが好きだと言ってくれたことも全然実感がないけど……


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