カラフルハート
「あの、さ?……連絡先交換したよ」
「ん?誰とよ?」
「鍛治くん」
私は2人にだけ聞こえるように囁き声で言った。
「まじで?良かったじゃん」
「良かったね、しーちゃん」
もちろんこの2人にも、私が鍛治くんのことが好きだということは速攻でバレて知っている。
一体私は鍛治くんをどのくらい見つめてしまっているのだろう。
「ありがと……」
本当に嬉しくて、『授業中も見てたい』って言ったら、蘭に『それはやめとこうか』って冷静に返された。
何度も何度も想像したことが、現実になったんだ。
ニヤニヤも隠せないし、気を緩めたら体をジタバタさせそうになってしまう。
まるでフワフワしてるような、風船みたいに飛んでいけそうな気持ち。
この気持ちはなんだか白っぽい。