こんなにも愛しているのに〜私はましろ

衝撃

冬の寒い日だった。
いつも通っている塾で模試を受けることができなかったため
路線が違う地域にある同系列の塾まで出向いた。

初めて降り立つ駅で、
塾の案内通りの道を緊張しつつ歩き
辿り着いた。

ちょっとドキドキしながら受付をすませ
模試が行われる教室の指定の席に座って、落ち着くと、
何気なしに周りを見渡した。

周りは同じ塾の生徒同士なのか
いくつかのグループに分かれて和やかに話をしたり
一人黙々と参考書に目を通したりと
どこの塾にもありがちな
いつもの光景だった。

だが
その中で一際目立つグループがいた。
2人の男の子と4人の女の子。
男の子たちは、私の学校にもいるような男子中学生だった。
ただ
彼らを取り巻く4人の女の子が、途方もなく、、、
私から見ても、とても派手で目立っており、
思わず見つめてしまった。

4人ともカラーリングをしているのではという
明るい髪で、ロングだったりショートだったり。
スカートは限りなく短く、
シャツのボタンは、、、上からかなり外してある。

多分
こういう人たちをセクシーというのだろうが、
同じ中学生だよね、、、と思うと
学校帰りに着替えていた同級生など
まだまだ子供だと思えるほどだった。

あまりに見つめていたので、
私の視線に気づいた
その女の子たちが肘で突っつきあって
私の方を顎でしゃくり、
正面から睨まれてしまった。

慌てて
目を逸らした。。。
いけない。
お行儀が悪いことをしてしまった。

と後悔しながら、
参考書を取り出した。

ずっと
見つめられている気がして
参考書の中身が頭に入らない。

開始5分前のベルが鳴って、
やっとほっとした。

その女の子たちは、模試教室を出て行った。

なぜ?

いや
そんなことより今は目の前のことに集中しよう。
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