佐藤さん家のふたりとわたしと。

MEI Story

さぁ、朝です!

小鳥のさえずり聞こえる気持ちの良い朝です!

あ、真冬に小鳥のさえずりなんて聞こえないわ♡

なーんて今日も元気に参りましょう!!!

「大志!奏志!おはようっ!!!」

「「………おはよう」」

佐藤さん家の家の前、眠そうな2人に大きな声で呼びかけたら不審な目で見られた。でもダブルサウンドは健在だ。

「もうすぐ春休みだねー、春休みどっか行く?」

あたりまえのように大志と奏志の真ん中に入り歩き出す、2人も同時に歩き出した。

「せっかくだから2人にもらった自転車でどっか行きたいなぁ、自転車で行けるとこっていうとどの辺だろう…ねぇどこかな??」

「…お前」

「ん?何??」

「昨日までのテンションと違いすぎだろっ!!」

奏志に怒鳴られた。

「…今度は何があったの?」

大志には心配された。

何があったのっていうか…
奏志にちゃんと話したから、だからもう逃げるのはやめる。

「…2人ともごめんね。やっぱり2人と学校行けないの寂しくて…」

ずっと私を見ていてくれた奏志から自分だけ逃げるのはずるい。

ちゃんと向き合って、私も私らしく嫌って言われるまで一緒にいようと思った。

「だから帰りも一緒に帰っていい?」

「うん、あたりまっ」

「俺は無理!」

大志の声を掻き消すように奏志がスパッと言い切った。つんっとした表情で、前をスタスタと歩いていく。

「俺部活だし」

「それは待ってるよ!」

「いーよ、待ってなくて!」

「なんで!?…もしかして怒ってる?今まで先帰ってたのは私がよくなかったけどっ」

「別に、怒ってるとか怒ってないとかじゃねぇーよ。帰ればいいじゃん、大志と2人で!」

その言葉にちょっとだけドキッとした。

どんどん早歩きになっていく奏志を駆け足で追っかけたけど、つい足が止まってしまった。

”2人で”

なんだかすごく強調されるように聞こえたから。

チラッと隣の大志を見る。
どうしたの?と言わんばかりの顔で私を見ていた。

「?」

まだ何も言ってないのに頬が赤くなった。

巻いたマフラーで口元を覆うように、見られないように隠した。

そりゃ今まで大志とは何度だって2人で帰ったことがある。だって帰って来るところほとんど同じなんだもん。

でもなんか今の言い方は…!


“…大志だろ?”


バレてると思わなかった。

ひた隠しにして来た私の秘密だったのに、いとも簡単に見破られるとは思ってもいなかった。

奏志にバレてて、本人にバレてない…
なんてことあるのかな?どうなんだろう?

マフラーにすっぽり顔をうずめたままも1度大志の方を見た。

「さっきから何なの、人の顔チラチラ見て」

気付かなそうだな、そーゆうのどーでもよさそうだし大志のが鈍感そうだもん!隠せてるよ絶対!

「にゃんでもない!」

「動揺して噛んでんじゃん!」

「今のはネコのマネだもん!」 

「ネコ嫌いなくせに!てゆーか動物全部嫌いじゃん!」
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