佐藤さん家のふたりとわたしと。
無言の車内、近付くほど緊張が増していく。

落ち着け…
まだわからないから…

隣に座る織華ちゃんが俺の手をそっと握ってくれた。

なんて言ったらいいかわからなくて、ぎゅっと握り返した。

もうあの頃とは違う。

俺も芽衣もひとりじゃないし、2人だけの世界でもない。

今はもうひとつぬくもりがある。


きっと大丈夫だって信じてるー…。
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