佐藤さん家のふたりとわたしと。
3人ともびしょびしょになって家に入ろうとして玄関で怜お兄ちゃんと織華ねぇーちゃんに会った。

ちょうど日向野家に戻ろうとしてたんだと思う。

パッと織華ねぇーちゃんと目が合った。

気まずそうに目を逸らされた。

ずっと私に隠して付き合ってたってそれも聞いた。

言えなかったんだよね、言いにくくさせてたから…私が。
それもちゃんと言わなきゃだよね。

「織華ねぇーちゃん!怜お兄ちゃんのことよろしくね!」

やっぱりちょっと寂しいけど、それはもうしょーがない。

「なんだよそれ、…別に妹なのはずっと変わらないだろ?」

お兄ちゃんが優しく笑った。

そんなやわらかい笑顔、初めて見たかも。

きっと織華ねぇーちゃんの隣は安心できるんだね。

ゆっくり伸ばした怜お兄ちゃんの手に頭をなで…られるはずだったのに、グイッと右腕を引っ張られた。そのせいで怜お兄ちゃんの伸ばした手も空ぶった。

「怜くんの妹でも俺の彼女だから!」

「はっ!?大志何言ってんの!?」

てか私も隠してるつもりだったのにみんな知ってたんだけど!

「…ヤキモチ妬かれたわ。まぁいいや。行こう、織華ちゃん」

お兄ちゃんの後ろを織華ねぇーちゃんが駆け足でついていく。

くるっと振り返って怜お兄ちゃんが大志の方を見た。

「じゃあ頼んだ。でも泣かすなよ!!」

「…案外シスコンなんだよなー」

ぼそっと奏志が息を吐くように呟いた。

「言っとくけどお前もだからな!奏志!!」

「俺関係ねぇーだろっ!」

「関係あるわ!お前が切り離される日は来ねぇからな!!」




今日も佐藤さん家と日向野家は元気に仲良くやってます。



だからお父さん、お母さん。

心配しないでね。



私毎日笑って楽しいよ。
< 176 / 176 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
彼を探しにきたやってきた。 いつかきっと、彼に会うためにー… 「ふーん、お前が花村雫(はなむらしずく)?」 ここは聖クリスタル学園、 とんでもないお金持ちしか入れない 日本トップクラスのエリート校。 その中に庶民が1人… 「俺らのクリスタルレディー、か」 それは1つだけ願い事を叶えてくれる 夢のような称号。 クリスタルレディーになって彼に会いたいの。 だけど、そこには… “クリスタル・ペンデ” と呼ばれる男の子たちがいて!? 椿原希生(つばきはらきお) 「お前にクリスタルレディーは無理だ」 クールで口が悪い、通称・キング 茄子原銀(なすはらぎん) 「雫ちゃんにひと目惚れしちゃった♡」 女たらしのお調子者 栗丸颯斗(くりまるはやと) 「全然気にしないから、民度低い庶民でも!」 人懐っこい元気印 松雪秀太郎(まつゆきしゅうたろう) 「……。」 無表情で無口 「俺らのこと、満足させられるわけ?」 4人の男の子たちを満足させるって、 どうやってー…!? だけどわたし、 絶対クリスタルレディーになってみせるから!
私のぷくっと膨らんだキモチ、今が食べごろです
めぇ/著

総文字数/7,336

恋愛(オフィスラブ)8ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
桜木美和の至福な瞬間は大福を食べる… 眞尾先輩を見ること。 まるっとした大福をぱくっとひとくちで 頬張るとぷくっと上がった頬がむぎゅむぎゅとして… 可愛い、そんな姿がとにかく可愛い!  いつも隣で見ているだけの美和だったけど… 桜木美和/さくらぎみわ(25) 営業事務 もちもちな大福を口いっぱい詰め込んで 食べているところを見るのが好き × 眞尾航大/まおこうだい(28) 営業 ぷくっとした頬が特徴の 子供っぽさ溢れる先輩 見ているだけではもう我慢で出来ません!
いじわるな指先に惑わされる恋なんてしたくないです!
めぇ/著

総文字数/7,551

恋愛(オフィスラブ)9ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
綺麗な手をしてると思った。 白くて細くて長い指先で、 それなのにちゃんと男の人をしている手が ピアノを弾いていたから。 なんとも反則だ、と思ってしまった。 「蓮見、会議全然聞いてなかったよね?」 つい目の前にその手があったから、 見とれてしまった。 でもハッとして気付いた、 今は会議中だってってこと。 よりにもよって1番バレちゃいけない人にバレてしまった、 部長にチクられるって脅されちゃって… 「じゃあ言わない代わりに」 何を言われるんだろう? 何をされるんだろう? 「俺の下僕」 え? 「あ、間違えた!」 何が!? 「俺の補佐、してくれない?」 蓮見茉奈/はすみまな(23) 宇佐美の綺麗な手に一目惚れをする。 さらにピアノを弾く指先に心奪われ、 頭から離れなくなる。 × 宇佐美至/うさみいたる(25) 営業部のイケメンな先輩。 綺麗な手の持ち主、 蓮見の視線に気付き下僕にする。 今、下僕って言いましたよね…っ!?

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop