珈琲と花の香りの君
1.


いつもと変わらない朝だ。



怠い気持ちを引きずって、会社に向かう。



何だか気分が冴えなくて、毎朝寄るコンビニも素通りしてしまった。



あー、やっぱり煙草吸いながらコーヒーが飲みたい。



朝からオープンしているカフェを見つけた。



時間にも余裕があるし、たまにはちゃんとおとしたコーヒーを飲むのもいいだろう。



吸い寄せられるように、店に入った。



「いらっしゃいませ。おはようございます。」



涼やかな声に迎えられる。


ふと、声の方に目をやれば、
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