珈琲と花の香りの君
豪勢な夕食をとって、またお互いに風呂に入ったら、もうすることがなくなってしまった。
せっかく、温泉に来ているんだからと、テレビはつけない約束だ。
しん。と静まり返った部屋が、俺をいたたまれなくさせた。
あ…、そうだ。取って置きがあったじゃないか!!
俺はさっき買っておいたちいさな紙袋を取り出した。
「珠利ちゃん。もし良かったらこれ、つけて?」
不思議そうな顔をしたがら、珠利ちゃんが俺が渡した紙袋から取り出したものは―。