珈琲と花の香りの君



だから柳井に言ったのだ。



「清水を惑わすのはやめてくれ。」と。



そしたらなんと、この男!!



「勘違いしないでくれないか?僕はあの子が好きなんだ。」なんて、言いやがった!!



大人げないにも、ほどがある。



だけど俺は、すっかりしっかり負けたのだ。



高校生だった、ガキの俺にムキになるくらいに、柳井は清水が好きだったんだ。



また清水も、柳井が好きで。見つめ続けた俺に気がついてはくれなかった。
< 57 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop