客観的恋愛曖昧論〜旅先の出会いは、運命の出会いでした〜
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家に帰ると、二葉は服を脱いで着替えた。
慎吾にバレないようにと姉に借りた服を洗濯機にほうりこむと、今まで我慢してきた可愛いフリルのついたブラウスをタンスから取り出し、ロングスカートに合わせる。
買ったのに使えなかった花柄のリュックサックに、書き溜めた写経と納経帳を入れると、家を飛び出した。
駅まで走り、電車に乗り込む。椅子に座るとカバンからスマホを取り出した。
『癒しの旅に出ます。帰る時に連絡します。』
母親にそうメールを打つと、二葉はそっと目を閉じた。