だから今度は、私がきみを救う番
駐輪場へと続く連絡通路のところまで来ると、遠くに海が見えた。

きらきらと光る、夏の海だ。



駐輪場に着くと、「乗って」と促されて、私は彼の自転車の荷台に座った。

原くんがペダルをぐっと押すように漕いで、車輪が回りはじめる。



私たちは海を目指して進む。

原くんのパサついた金髪が、水辺から吹く風に揺れた。



私はぎゅっと彼の背中にしがみつく。



体温を確かめ合うように。


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